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2011年11月13日 (日曜日)

主夫も大変〈いわき市男女共同参画の日〉

Xmg_0285今年いわき市で男女共同参画条例が施行され、「男女共同参画の日」というのも制定されました。それが今日、11月第2日曜日。今年は11月13日となりました。今までも男女共同参画の啓発事業は行われてきましたが、条例に定められた日ということで、今までとはちょっと重さの違う1日となりました。

Iwakki今回は1日がかりの大事業で、朝10時から展示が始まり、民話の語り、児童虐待防止キャンペーン、ネパール料理試食会等が行われました。その中でのメイン事業が宇宙飛行士・山崎直子さんの夫・山崎大地さんの講演会。宇宙飛行士の夫の生活というのがどんな大変なものかよく分かり、興味深いお話でした。

いや、私もいわき市男女共同参画審議会の委員としてこんなことを言っちゃいけないかもしれませんが、講演会のこのチラシを見たとき、まるで映画のポスターのような山崎家の写真。大地さんは見るからにイケメンで、「主夫」なんていうけどそれをかっこよくこなせるのは特別な能力や先進的な考えを持った特殊な人じゃないかなあ、と思うところがありました。

講演を聴いてみると、前半は宇宙管制官を目指していた大地さんが宇宙飛行士を目指す直子さんと出会い、出会ったそのときに、「宇宙にいる直子さんに管制センターからプロポーズする」と宣言、いろいろな過程を経て直子さんを支援するために会社を辞めて育児と介護に専念する「主夫」生活に入った、ということでした。これだけ「男女共同参画」が喧伝されても、世の中の多くの人はなかなか踏み切れない先進的な生き方を選択された姿に、うーん興味深いけどやっぱりふつうの人じゃないよなあ、と思ったりしていました。

が、さらに講演が進むと、妻を追って米国に渡ったものの、就労許可は下りない、社会保障番号がもらえず年金もなし、クレジットカードも持てない、携帯電話の契約も妻にやってもらうしかない、という扶養家族状態に陥ったということでした。引きこもりになり、何度も自殺しかかって、離婚も裁判所の調停を受け、うつ状態ともなったということで、精神的にはかなり破綻した時期があったようです。そうした修羅場を乗り越えた「主夫」だったのです。

Xmg_0287_2最後のまとめで仰っていましたが、自分は決してよいお手本ではない、というのです。ホントの男女共同参画であれば、夫も妻も夢を実現しなければならないのに、山崎ファミリーは夫の大地さんが自分の夢を捨てることになってしまったからです。「主夫も大変だなあ」というのが私の感想。

男も女も、夫も妻も、自分の生き方を実現するのは、そう簡単なことではないようです。もちろん、どの家庭も置かれた状況はそれぞれ違うので、夫と妻がどういう生き方をするのかはそれぞれの家庭が模索しなければならないのでしょうが、それを実現しやすくするための社会は作っていかねばならないことなのだと痛感しました。

家庭と仕事のどちらを優先するのかと言えば、大地さんは家庭だと言います。それは、仕事を放り出して家庭を優先せよ、ということではなく、いい仕事をするにはまず家庭の安定が必要であり、企業が家族をケアする文化が必要だ、というお話でした。

かいつまんでも2時間かかる講演をお聞きし、こういうすさまじい経験をしてこられた方だからこそ言えるお話だと思いました。聴講前の私の偏見を反省。

ところで、直子さんは昨年宇宙に15日間滞在し、1日1000μSVの放射線を浴びたとのこと。つまり総量で15mSVの被曝をしたわけですが、つい先日の10月24日に次女を無事出産されたということです。こんなところで放射線被曝の話まで伺うとは意外でしたが、本当に危険な被曝量っていったいどれぐらいなんだろう、と改めて思わされたのでした。

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